「モノ」を売るから「考え方」を売る

20年前、「あなたは今何が欲しいですか?」という問いに対して一に家、二に車、三に海外旅行と答えた。そして10年前、同じ質問に一に時間、二にお金、三に健康と答えた。今では三の健康の順位が上がっているのかもしれない。
不動産業者は、家を売ることを主としている企業も多い。ほとんどの業者は、その家は「モノ」として売っている。3000万円の家は、3000万円のローンを組めば買える。3000万円のローンの借り入れのできる人がお客様だ。3000万円のローンを20年から30年をかけて返済いくことを決断してくれた人がお客様だ。その20年、30年の間に返済のために犠牲にする時間や、お金をちゃんと認識してもらっているのだろうか。
人生は長い道のりで、途中には多くのイベントが控えている。子育て、そして教育、思わぬアクシデント、そうしたイベントに対応できる生活設計を施していればこそのマイホーム取得だろう。
多くの借金をして今マイホームを取得する、売る側もその借金がこの先20年、30年とお客様に強いる生活、経済環境をよくご理解していただかなくてはならない。
生涯の生活設計を提案しながらの営業が必要だ。まさに「モノ」を売るのではなく「考え方」を売るのだ。