ストックの時代

現在日本には4700万世帯に、5000万件の住宅がある。まさに家余り現象だ。今年の賃貸市場でも、確かに繁忙期を迎え活況を呈しているが、それでも空き室が豊富にある。アットーホームから配布されるファクトシートはかなり厚い。
中古住宅もまさに市場にあふれている。新規着工戸数は毎年120万戸を超えこれでもかこれでもかと中古を増やしている。低金利で、住宅ローン貸し出しも拡大し若い世代も新築住宅を購入する。比較的管理の行き届いた中古マンションが唯一流動している。今後は中古戸建住宅の流通促進が必要だ。
アメリカでは、中古戸建住宅の取引が多い。日本では築後20年も経つと、住めなくなる住宅が多い。住めるとしてもかなりの手を入れないといけない。中古戸建を購入しても建て替えを覚悟するから中古戸建は土地値に近い値付けをしなくては売れない。ひどいときは解体費用分安くしないと売れなくなる。
中古戸建の流通を真剣に考えていかなくては。安心して買えるシステムが必要だ。瑕疵担保、管理、補修履歴、インスペクター、耐震性など、誰でも分かる情報公開が是非とも必要になる。