建売用地不足

業界では建売用地不足となっているようだ。情報も少ないが、その少ない情報も、一部の上場組にさらわれている。上場組みの建築坪単価は20万円台だと聞く。中小は、いくら努力しても40万円台、そこからしても土地の仕入れ段階で負けてしまう。少なくとも坪5万円高くても十分に販売できる商品となるのだから。
上場組の建築単価が低いのにはわけがある。大量に土地を仕入れ、建築業者に継続的な仕事を出し、下請け業者も安心して仕事ができる。単価で無理をしても仕事が切れないというメリットがある。それに加えて、原材料のまとめ買いで単価を下げている。スケールメリットを活かしているわけだ。
中小業者も、自社施工に踏み切り、実行予算で現場管理をしているところもある。しかし、それに費やす神経も並大抵ではない。家一軒建てるのに多くの専門業者が関わり、その段取りしだいでは工期も延び、費用もかかる。よほど手馴れた管理をしないと元も子もなくなる。
上場組と、あくまで対抗していくのか、それとも独自に商品価値を高め、他の道を探るのか、中小建売業者には試練の時代である。